一戸建ては無理だけれど、マンションなら何とか買えそう!
新聞の折込に入っているマンション広告。写真の撮り方がうまいですね。立地条件もとても良くて、買いたいと思わせます。
一戸建てのように独立した住環境に、広々とした間取り。セキュリティも万全だし、一戸建てより、マンションの方がいいなって思うことがあります。
でも、FP技能士試験の勉強中に知った事実で、「知らなかった! 怖い!」と思ったこと。まるで、「教えてもらう前と後」という某テレビ番組のように、知らないのと知っておくのとでは長い人生に大きな差がつくことを知りました。
管理組合に強制加入
まず、どこのマンションにも管理組合というのがあり、マンションを購入すると、なんら手続きを経ることなく管理組合の構成員となるということなんですね。
知らなかった!
売買して所有権がなくならない限り、任意に脱退することはできないのです。
一度入ったら、抜けられない……… !? これには、ちょっと怖い気が……
一棟のマンションには複数名の所有者がおり、各所有者は、区分所有権という所有権を持っています。区分所有権者は、専有部分は、専有で使えるのですが、マンションには、他に共同で使う部分があります。
構造上共同で使うこととされているエントランスやエレベーター、階段、廊下などの法定共用部分と集会室、倉庫など規約で共用とされた部分です。
その共有部分を管理、修理などするための費用を皆で出し合わなければならないし、規約などマンションに関するルールを定めたりなど、管理組合というものがないとうまく立ち行かないからでしょうね。
マンションを買ったけれど、管理組合には入りたくない。というわけにはいかないのですね。
ちなみに、集会は最低でも年1回は開かないといけないということですので、近所付き合いが面倒臭い自分は、マンション住まいは合わないなあと思いました(笑)。
滞納者の支払い義務
ご近所付き合いが苦にならない、あるいは、好きな人なら、管理組合に入るくらいは問題ないですよね。
でも、怖いのは、管理費用を滞納している人がいる場合。
みんないい人たちばかり住んでいればいいのですが、中には管理費用を滞納する人も出てくるとか。
中古で購入すると、前所有者が管理費用を滞納していたら、新所有者が支払い義務を負うというから怖いですね。管理費用滞納問題は、現実多く、訴訟にまで発展する例もあるようです。
滞納者がいると、真面目に支払っている人は不公平だし、マンションの管理保全が立ち行かなくなりそうで困りますよね。
たとえば、エレベーターを修理しなければならないのに、管理費用を滞納している人がいるからといって、修理できないと困るし、修理するための費用を立て替えておくと滞納者から支払ってもらえそうにないし……いろいろ面倒なことが起きそうですね。
老朽化問題
もちろん、建物は時間が経過すると老朽化してきます。
すると、補修問題が浮上した場合、区分所有者全員が補修費用を出してくれればいいですが、経済的に余裕がない住人がいると補修も困難になりかねません。
補修じゃなくて、建て替えようとなった場合、集会で議決権5分の4以上の賛成があるとできるということですが、この5分の4は頭数ではなく、専有面積の大きさで議決権が決まるのです。
例えば、裕福な大きな面積に住んでいる方の5分の4以上の賛成があれば、5分の4以下の小さい面積に住んでいる方が反対でも、反対できないということになりますね。
専有面積が小さいだけで、建て替えを反対できず、建て替え費用、建て替えられるまで別にアパートを借りる費用の負担を強いられることにもなりかねません。
売ってしまいたくても買ってくれる人が見つからないという、恐ろしい妄想までしてしまいました。
メリットとデメリットの総合検討が大事
何か行動を起こす際は、メリット、デメリットを検討しますよね。
特に、マイホーム購入は、大きな買い物ですから、当然に、メリットだけじゃなくデメリットも考えた上で購入していると思います。
メリットは、駅近、病院、学校、買い物に近い。値段が安い。眺望がいい。デメリットは……
でも、そのデメリットを知らないと検討の余地がありません。
特に、どうせ毎月の家賃を支払うなら、マンション購入がいいと勧められることもあると思います。でも、管理組合の強制力を知ると、家賃を支払う気楽さとは大違いですね。
だから、メリットの裏にはデメリットもあるということを念頭に、マイホームなどの高い買い物をする際には、ネットや市販の本を調査した上で、購入した方がいいですね。
不動産業者は売りたい側なので、デメリットは聞けば話してくれると思いますが、メリットを強調されるとついつい誘惑に負けて買ってしまう恐れがあるので、第三者か市販の本で調べるのが一番です。
中古のマンションを購入するには、前所有者が滞納していないかはきちんと確認しておいた方がいいですね。
FPの勉強で初めてわかった、マンションの購入には、こんな怖いデメリットがあるというお話でした。
あと、広告に記載されている面積は、壁の中心線の内側の面積(壁芯面積)で、実際に登記されている面積(壁の内側の面積)よりも大きく記載されているそうで、これも、勉強して初めて知りました。
ただ、測り方が違うだけ。知識がない消費者を迷わせていることになるというのに、こういうことってありなんですね。
ご参考まで。
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