ずっと行きたかった、老舗の洋食屋に行きました。
こんなにゆっくり、味わいながら、ハンバーグステーキを食べたのは何十年ぶりだろう。
リーズナブルな値段のランチ。なのに、私にとっては、すごく贅沢で、久しぶりに、美味しさと、幸せを噛み締めました。
「幸せな時間」心満たす日々の小さな贅沢
数日後、行きつけの歯科医院の待合室で、何気なく手に取った「ミセス」4月号をパラパラとめくっていると、目に止まった記事に書かれていたタイトルです。この記事には、以下のように書かれていました。
「現代女性は忙しい…… でも、毎日ほんの少しでもいいから、心を満たす時間を作れたらステキです。例えば、好きな音楽を聴きながら、お気に入りのカップでお茶の時間を。ささやかな幸せの積み重ねが、暮らしを豊かに彩ることでしょう。」(抜粋)
記事の内容から、心を満たすささやかな積み重ねが、暮らしを豊かにする。ということだと思います。確かに、そうだと思います。でも、私の場合は、この雑誌に書かれているようにならなかったのです。
現役公務員時代は、ストレスが溜まる毎日。
好きな音楽を聴きながら、好きな映画のDVDを見ながら、お気に入りのカップで、コーヒー豆で挽きたてのコヒーを飲んだり、美味しいケーキを食べたり……
たまには、気分転換と言っては奮発して高級ランチを食べたり…… 遠出をして自然浴をしたり…… 旅行に行ったりと、幸せな時間を求めて、この雑誌にあるようなことはたくさん取り入れていました。
なのに、先日のハンバーグステーキを食べたときのような、幸せ感とは程遠いものでした。
楽しい、幸せな気分は一時で、それが過ぎれば、すぐに現実に引き戻される。その繰り返しだったように思います。
いったい、当時は何が違っていたのだでしょう。
ブルーマンデー症候群
日曜日のアニメ「サザエさん」が始まる時間帯から、ブルーになる「サザエさん症候群」があると言われています。私もその部類に入りましたね。 私の場合、週休二日の最初の土曜日から、月曜日に仕事に行くことを考えてブルーになっているような状態でした(笑)。
重症ですよね。
だから、土曜日に楽しいことをしていても、どこか虚しさが付きまとっている感じです。
いろんな本を読んだりして、心配性な性格のせいだと自分なりに思い込んでいました。
早期退職してみてわかったこと
でも、今だからこそ、その理由がわかります。
公務員という仕事が、自分には向いてない仕事だったんだということです。30年以上勤めて、気づくのがほんと遅いですね(笑)
向いている仕事じゃないから、無理して働いていたわけです。だから、8時間拘束されて働くことは苦行そのもの。人生の殆どの時間を費やしていたわけです。
私が就職した当時は、就職するのがあたりまえ。安定している公務員がいいという社会情勢。就職してから、最初のうちは、稼いだお金を消費して、楽しいと思っていました。
YouTube大学の「両学長 リベラルアーツ大学」で、日本の公教育は、同じような価値観になるように訓練して、会社員や公務員を育てる教育だということです。自分は、まんまとその手中にハマっていたのかと思うと、怖い気がしました。
だから、目が覚めて、少しでも早く退職して良かった!
第2の人生、やりたいと思ったことを自ら選択して、挑戦できる今この時間こそが、ホントの「幸せな時間」。やっと手に入れました。
あの老舗のハンバーグステーキがとても贅沢で、美味しいと思ったのは、当然美味しいのはもちろんなのですが、その前に、今まさに、自分の人生、本当の「幸せな時間」の真っ只中にいるからこそ、そう感じたのかもしれません。
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