人生の残り時間を大切にしたい。やりがい、生きがいはもう今の職場にはない。自分の辞める本気度を確かめた。でも……と決断を阻むものがありました。
先ゆき不安なのはお金
早期退職したいけれど、先行き不安。そうやって決断を阻むものは、やっぱり、お金ですよね。お金持ちでない限り、誰もが悩むことだと思います。
私は、人に使われて、自分の時間を他人のために使う働き方はもうしたくなかったので、転職は考えていませんでした。
だから、当然、私も非常に悩みました。
退職金が少なくなるんじゃないかとか、将来もらえる年金が少なくなるんじゃないかとか、年金がもらえるまでの生活費をどうするかとか……頭の中でぐるぐる考えてばかりで決断を鈍らせます。
でも、頭の中で考えていると不安は消えないものです。あーだ、こーだ考えるだけで、堂々巡り。考えがまとまるどころか、不安はますます大きくなっていくような感じでした。
よく不安は書き出して整理してみるといいと言われています。そうすることで、得体のしれない不安を視覚化し、客観視できるからです。
そして、書き出した不安を調べるということ。つまり、敵を知るということです。
だから、まず、私がしたことは、自分が悩んでいることを実際に書き出し、とことん調べ、計算してみました。
FP資格がある今ならすぐにわかるのですが、当時の私は、退職時に必要なことが書かれている本を図書館から片っ端から借りて読みました。
決断を阻む不安要素
1 早期退職した場合の退職金の額
定年まで働いたらもらえる満額の退職金を、早期退職したらいくらもらえるのだろう。というのがまず不安でした。
そこで、職場で早見表を手に入れて、自分の退職金の概算を計算しました。税金が引かれて手取りいくらかも知っておくといいと思います。
計算してみて、案外思ったより多くもらえると知ってホッとしました。
また、職場では、退職公募制があり、いわゆる、勧奨退職で、定年時とだいたい同額くらいの退職金をもらえるのです。
私もそれに応募することにしました。
それで、退職金についての不安は自分の中では一応クリアし、安堵したのを覚えています。
2 将来もらえる年金額
早期退職したら、その時点から国民年金一本に切り替わるため、定年退職した場合より、もらえる厚生年金額が減るため、いくら減るだろう。これも不安でした。
そこで、年金をネットで調べて自分で試算したり、年金定期便を見たり、共済年金組合で、年金を試算をしてもらえる制度があったので、それを利用して早期退職した場合の年金を試算してもらいました。
試算された金額を見て、これも自分の中では許容できる範囲内であったので、不安はなくなりました。
3 退職時を56歳とした場合、年金をもらえる65歳までの9年間の生活費
転職する気はなかったので、年金をもらえるまでの9年間は無収入になるため、不安が一番大きかったところです。
そこで、9年間をざっくりとシミュレーションしてみました。
毎月20万円の生活費とした場合、年間240万円。年金がもらえるまでの9年間で、生活費は2160万円。月15万円なら、年間180万円で、年金かもらえるまでの9年間で1620万円。月10万円なら、年金もらえるまでの9年間1080万円が必要になります。
生活費の試算をした後、当時の預金資産残高ともらえる退職金の合計と9年間の生活費を比較しました。多少目減りはするにしてもある程度余ることを知ったので、まず、安心したわけです。
家電製品にしても衣服にしても、今まで揃えた物で満ち足りていたので、特に買いたいと思わなければ大丈夫だし、持ち家だったこともあり、食費は自炊を徹底すれば毎月生活費10万円でも可能かなと思ったくらいでした。
生活費は、上を見たらキリがありません。毎月10万円でやれると思ったら無理なくやれるものです。
アパート暮らしの場合は、安いところに引っ越すなどして生活費を抑えることを検討するといいかもしれません。
以上3つの不安は、実際に調べて、計算し、シミュレーションしてみることで解消することができました。
悩んだって何も始まりません。「案ずるより産むが易し」。実際に行動するのみです。
不安がなくなると、人は不思議と強くなるものですね。
2018年の暮れ頃から資料を集めたり、計算したり、シミュレーションを開始して、退職しても大丈夫と腹の中で腑に落ちたのが2019年の5月ごろ。退職の意思を固め、それからは固まった意思は全く揺らぎませんでした。
逆に、辞めたら、お小遣い稼ぎに短期アルバイトはやってみたい!とか、5万円生活やってみようかな……とか、むしろワクワクして、辞めることに対して怖いもの知らずな気持ちになっていました(笑)
以上、早期退職したいのに、悩むお金の不安についてでした。
次回は、投資についてお話しいたします。
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