それは、夫婦関係だけじゃなく、職場内における良好な人間関係を作ることにも同じことが言えます。
パートナーの貢献度は何%?
夫婦間の関係修復についての研究で、夫婦それぞれに対して、日常の中で、ゴミ出し、掃除などの家事で、自分の貢献度は何%かと訪ねた場合、二人の言い分を合計すると100%を超えたという。
二人で合計100%になるはずですが、これは、何を意味しているのか。
それは、つまり、お互いに自分の貢献度合いを過大評価しているということなのだそうです。
心理学者マイケル・ロスとヒィオーレ・シコリーが発見したところによると、4組に3組の割合で、そのような結果になるとのことです。
これを「責任のバイアス」と呼び、自分の貢献を高く見積もることをいうそうです。
そして、そのような結果になるのは、「受け取る情報量の差」が原因だということ。
人間は、他人が「してくれたこと」より自分が「してあげたこと」に関する情報をより多く手に入る。パートナーの努力については、一部を目撃するにすぎない。自分のことは、自分だからよく知っている。だからだそう。
それは、当然と言えば当然ですが、そのせいで、行き違いが生じるというわけです。
実際、それぞれのカップルに夫婦関係への具体的な貢献度合いをあげてもらうと、自分がしたことは11個思いつけたのに、相手のしてくれたことは8個しか思いつかなかったという結果になったとのこと。
思い当たる節はありませんか?
だから、家事について、よく、妻は、「夫は、何もしてくれない!」と夫を非難したり、夫は夫で「自分は、こんなにもやっているのに」と不満たらたらで、二人の意見は平行線のまま、分かり合えないという事態になるんですね。
職場でも同じこと
職場でも、部下と上司がそれぞれ、受け取る情報量の差から、部下は「上司はあまり仕事をしてくれない」とか上司の方は、「部下は仕事をしてくれない」と、すれ違いが生じることになるのです。
今振り返ると、私は、よく、自分はこんなにやっているのに、部下があまり仕事をしてくれないと思ったことがありました。でも、それは、私は、「受け取る情報量の差」から来る「責任のバイアス」が原因だったのだと、目から鱗です。
責任バイアスを克服する方法
「責任のバイアス」が受け取る情報量の差から起こりやすいことを考えると、お互いの貢献度を正しく判断するカギは、「他人がした貢献に注目すること」だということです。
それには、自分自身がやったことを評価する前に、相手がしてくれたことをリストにするだけでよいとあります。
たとえば、妻は、すぐに夫が何もしないと思うのではなく、夫がしてくれたことをリストにしてみることから始めれば、してくれていることにフォーカスするので、ある程度はやってくれているんだと思うことで、家事分担に関する夫婦喧嘩も冷静になるのではないでしょうか。
でも、あくまでも、夫が家事をやっている場合であって、本当に、夫が何もしていなければ、そうはいきませんので、お間違いなく(笑)
そして、成功するギバーは、うまくいかないときは、自分が責任を背負い、うまくいっているときは、すぐに他の人を褒めるとのこと。
だから、妻は、夫を、夫は妻を褒め感謝し、上司は、部下を、部下は上司に、感謝する気持ちが大切なのだということです。
まとめ
「責任のバイアス」や「受け取る情報量の差」などで、人間関係が良くも悪くもなるなんて、人間の行動心理学は、とても興味深いですね。
管理職をしていた頃、私も、部下がしてくれたことにフォーカスし、もっと感謝していればよかったと今頃になって反省してもすでに遅し。
でも、今後の人間関係には役立てたいと思う今日この頃です。
参考文献
コメント
ゆさっぽさん、おはようございます。
夫婦円満。
なかなか難しいですね。
過去はどうしようもないので、今後は今以上に感謝の気持ちを行動で示し、
妻に見捨てられないようにしたいと思います。
基本的に年と供に女性は強く、男性は弱くなるようです。
黄金期さん、こんにちは!
日本列島大寒波。黄金期さん、いかがお過ごしでしょうか。
夫婦円満。
黄金期さんのような熟練夫婦でも難しいのですか?
でも、感謝の気持ちが一番だと思います。旅行にも一緒にいかれて奥さんサービスを
していらっしゃるので、奥様もきっと感謝されていると思います。